南米ペル-アンデス登山情報

2004年夏、アンデスの情報です。これから出かける人達の参考に。

1.日本からのアクセス
ペルーアンデスの基地リマへは、日本からコンチネンタル航空が乗り継ぎも良く便利。
往路、成田空港、午後発ーUSAヒュストン乗り換えーペル−リマ到着が同日深夜。
復路、リマ深夜発ーUSAヒュストン早朝着ー成田到着は午後。
今回の航空運賃は
成田ーリマ122.500円、USA出入国税3.950円、ペルー出入国税1.700円、航空保険料1.140円、成田空港施設使用料2040円。 合計131.330円

2.リマ
リマでの宿泊は、事前にWeb上で、日系3世の、当山ペンション、を探し予約。空港へも出迎えてくれて、夜遅く着いてもなにかと安心だった。
   
   
 ペル−リマ「ペンション当山」の情報
   E-Mail : pepetoyama@yahoo.co.jp
(日本語可)
   URL : http://www.pepepenshon.com


当山さんには、ワラス行きのバスの手配(CRUS DEL SURバス利用、リマ-ワラス、35S)と、ワラスの1泊目のホテルも手配してもらう。ワラス行きのバスはシーズン中は満席で希望の時間のバスが取れないことがあるらしい。リマでのロス時間をなくす上でも事前予約がいい。
バスはトイレ付き、リクライニングで快適、ランチボックス、ミネラルウオーターのサービスあり。往復共、途中ドライブインなどでの休憩はなかった。事前に副食など持参するのがよい。バスはリマからワラスまで8時間の旅なのでどこかで休憩タイムがあると思っていたがノンストップで行く。バス乗り場には軽食などが売られている。
帰りは夕刻リマ着、そのまま空港へ直行した。

  両替え価格は、100$=346S(ソ-レ) 日本での、円、$両替えは、1$=115円 


3.ワラスの街(リマからワラスへバス8時間)

ワラスは、こじんまりした落ち着いた町。治安はいい。特に危険を感じることはなにもなかった。言葉は、ホテル、レストラン、町、どこも英語は殆ど通じない。片言で少しできる人はいる。何とか単語をつなげれば会話は理解できる。最低のスペイン語のマスターしておく事が大事。

ワラスでの滞在は安宿を考えていたが高級部類のホテルでも100S/Room(3320円、1名1660円)ほどで高くはない。部屋も清潔、だだワラスのホテルはどこもシャワーのみ。最初に泊まった「TUMI新館」は金、土、日はディスコがあり一晩中眠れなかった。このホテルのすぐ隣にもディスコがあり、部屋を変えてもらっても、地下からの振動と音が凄く夜は眠れなかった。ディスコは朝までやっているので、ホテル選びは特に気をつけるべきだ。
又、防犯防止なのか車に強烈なサイレン音などセンサーをつけた車が多く騒音公害もひどい。
その後、変更した「TUMIUHotel」は、静かで部屋もきれいでお奨めできる。料金は100S/ル−ム。
ワラスは静かな田舎町。皆、親切でいい人が多い。周辺は4000mの丘に囲まれた所で日帰りで高所順応に行ける場所が結構ある。

タクシーは殆どが日本車のカローラバン。登山装備など持ち込むのに便利。料金はワラスの町の中なら固定価格で2ソーレ、騙される事はなかった。郊外のモンテレィ温泉まではタクシーは5ソ−レ。登山後、モンテレィの温泉で1泊したが快適なホテルだった。食事は朝食のみ、夕食はワラスの町に食べに行った。ちなみに宿泊者は夜いつでも風呂に入れる。唯、従業員を探し、風呂場の鍵を開けてもらわねばならない。宿泊代は1泊B&Bで90ソ-レ/ル−ム。
静かでのんびりとくつろぐにはいいところだ。モンテレィの近くにはローカルなレストランが数件ある。夜は早くに閉める。
モンテレーの温泉はよく写真で見る大きなプールが温泉かと思っていたがそこは水のプール。温泉は個室で1人用のバスルームになっている。30分5ソ-レ。朝から結構順番待ちをしている。お湯は茶色の濃い色で、口に含んでみたが塩分が多く結構塩辛くお湯も熱かった。朝6時から18時まで営業している。

おみやげなど、街で売られている商品も定価は付いていないが、適正価格だ。同じ品物を何軒か聞いても殆ど同じ料金を言ってくる。ネパールのように客を見て値段を上げるような事はなかった。


4.登山装備
ワラスの街には小規模な登山道具店が何軒もある。レンタル装備から、中古の登山装備などを売っている。山の地図なども購入でき、登山ガイドも斡旋してくれる。クライミングルートが書かれたルート図も手に入る。アンデス登山のことは山のスポーツ店で情報を聞くのがよい。

登山装備は日本の5月連休の山ていどに考えればよい。日中は行動中かなり暑い。雪上のテントでも日本の厳冬の寒さはない。日本の5月より暖かい感じだ。今回ヒマラヤのBCで使用した高所用の寝袋を持参したが、かなり暖かった。寝袋はいいものを持参したほうが良い。寝る時に着るもので調整すればよい。
手袋はワラスにアルパカのいい物が2〜300円で買える。その上にゴアの手袋と重ねれば十分だった。マウンテンジャケットとパンツは軽量の薄手を今回使用、中にダウンのベストを着用したが行動中は暑かった。
ただ、今回は好天に恵まれ風雪での行動はなかったのでこの点も考慮の上装備は検討すべきだ。
想像していた以上に陽気は暖かいといった印象が強かった。

レンタル登山装備
登山装備は全て中古品、想像していたより良い物がある。アンデス登山には充分だ。以下は運動具店で確認した価格。山の店には英語話せる人が結構いる。

(レンタル料金は、1日借りた場合の金額)
プラブーツ 2.5$ クランポン 2.0$ ストック(2本セット) 2.0$
アイスアックス 1.5$ 寝袋 2.5$ ピッケル 1.5$
テント2人用 3.0$ ロープ(8mmX50m) 3.0$
  : 4人用 5.0$ ハーネス 1.5$
マット(個人用) 1.0$ ヘルメット 1.0$


登山装備価格(EPIガスを除き、他の装備は中古品)
EPIガスボンベ 6$ 寝袋(良質ダクロン) 65$
スノーバー 10$ ロープ(9mmX40m) 70$
アッセンダ− 45$ マット 6$
寝袋(良質マム−ト羽毛) 105$

5.ガイド、ポーター

ガイド、ポーターはワラスの旅行会社か山用具店で雇用できる。かなり旅行社はある。会社により値段に差がある。
参考までに「トクヤラフ登りたいんだがガイドはいくらか?」ということで数社聞いてみた。
A社50$、B社60$、C社80$/日 ちなみにアルパマヨはB社で1日80$と言われた。
ポーターは聞かなかったが、我々は1日25$で雇用した。

我々のトクヤラフ登山では、登山期間5日間で下記経費であった。
 トランスファー、登山口往復29$(100S)  ワラス−登山口Pasyupa村、往復、 片道1時間30分
 ガイド1名 50$/日(50$x5日x1名=250$)
 ポータ−1名25$/日(25x5日x2名= 250$(パシュパ村からイシンカBCまでの2頭のロバ代金も含む)
 テントレンタル3$/日(3$x5日x2張り=30$
 ガイド、ポーター食事代4名x5日間で30$
 ロープ2本20$
 国立公園入園料 130ソ−レ(1名、65ソ−レ)
国立公園の係員がガイドの知人と言う事で入園料は徴収されなかった。

ガイドもポーターも、実に素朴で誠実で楽しい山行ができた。村で会うインディオ達も同様。ネパールの山旅をしているような感じがした。

  

  
今回利用したワラスの旅行社のアドレス
 
  Mr, Max Welu Morales  
   Mr,マックス.モラレス、事務所はワラスの中心にある。とてもいい奴です。片言の英語なら話せます。

   E-Mail : max_welu@yahoo.es 英語可。

6.食料

今回日本から持参した食料は高所用に、餅、乾燥うどん、味噌、醤油、コーヒ-ていど。これ以外は全て現地調達した。ワラスではスーパーマーケットで何でも手に入るし全て安い。肉から野菜、生ハム、ベーコンなど日本と変わらず味もよい。果物も各種豊富バナナがどこでも味がいい。
パンは特においしかった。山に持って行ってもそのまま何もつけず食べられるし、日本のパンよりはるかに味が良い。山に入る朝、町で生肉、生ハムなど購入、BCまで上げても全く腐敗もせず食べられた。最低限の日本食を持参すればよい。


7.高所順応とトレッキング

登山に出かける前4000〜5000mへの高所順応に出かけた。ワラスではチョット郊外に出れば4000mほどの所に容易に行く事ができる。
高所順応に出かけた所。
 1.チュルップ湖(カローラバン) ワラスールパ村(Lupa)車35分。ガイドと車料金込みで、1日20$。
  ルパ村ではなく更に上部の4000m地点まで車で入りそこからチュルプまで短時間で行く事もできる。
 2.バストロ−リ(ツアーバス) 35ソ-レで1日観光ツアー標高5000mまでバスが行く。バストロ-リ国立公園入園料、5S。昼食は途中のレストランで  個人払い。
 ワラス10時発−バストロ−リ氷河着13時10分。15時20分発−ワラス着18時30分。

8.気候

6月末のワラスは天候がかなり安定していた。連日好天に恵まれた。
ワラスの街は日中は半袖、日陰に入ると少し肌寒さを感じる。空気はかなり乾燥してさわやか。夜はフリースのジャケットがないと寒い。
山では天候はかなり安定していた。


9.その他
今回はトクヤラフとバジュナラフの2つの山に出かけた。BCとなる所には全て水場もあり環境も良く恵まれたキャンプ地だった。特にトクヤラフのBCになるイシンカ谷はロッジもあり宿泊は勿論、外来者でも食事もできる。石積みのハウスで、イタリア山岳会によって運営されている立派な建物だ。
イシンカ谷は、かなり広く平坦で環境のいいとこだった。、20パーティほどがテントを張っていた。ここまではドンキーによる荷揚げも可能。麓のパシュパの村で雇える。今回我々はロスをなくす為にガイドを雇用したが、多くの登山隊が入っているのでこの周辺の山に登るのならガイドは必要ない。ここではお互いに情報交換がなされ、我々も聞かれたし、上部の状況も下山してくる人達から聞くことができた。
登山用の燃料は今回はEPIガスを使用。スポーツショップでどこでも購入できる。




海外登山に戻る バジュナラフ登山